つくると Vol.3 に出展したときの集客考察
このイベントに、私が作ったクイズハットを含め会社のメンバーで作ったものを出展してきました。
こういったものづくりイベントに出てみたかったので、例のハットを作る機会に感謝しつつ楽しんで参加してきました。
二日間のうち二日目はほぼずっと常駐していたのですが、とくにやることもなかったので集客の方法についてぼんやり考えていました。
基本的に「つくったものを見てください」というスタンスなので、集客って別に重要ではないんですが集客の多いブースとそうでないブースの違いが気になってしまって。
集客の多いブースは、
1, 子どもウケする要素がある
=> 仕掛けがシンプル。インタラクティブに即時性がある。
2, 多くの人が知っている要素がある
=> マリオ、くまモン、ガンダム
3, お客さんにしてほしいアクションを明確に提示している
=> 「ここを押してね」というポスターなど
4, ブースの担当者が積極的に呼びかける
という特徴があるように思いました。
うちらのブースには1,2の要素がないため、3と4をちょっとやってみました。
3については、細ペンで即興で作ったため他に埋もれて目立たなかったのか、あまり効果がありませんでした。
後輩が作った綺麗にデザインされたディスプレイを乱すことにもつながり、なんというか、既存のデザインを汚すようなことはよくないなと。
ただ、4については割と効果があったように思います。
座らずに常に立って、ちょっとでも興味を持たれた方には説明をする、ということをやったんですが、この「常に立っておく」というのは「ブースがオープンしている感」が伝わってお客さんが来やすくなる気がします。
とはいえ、これを後輩も言ってたんですが、お客さんの属性によっては知らぬ存ぜぬのスタンスの方が来るかもしれませんが。
他にも、
・出展しているモノに対してストーリーを与える
・ブース担当者を若い人にする
とか効果あるかも。
と、ものづくりのイベントなのに別のことを考えていた。
ウルトラクイズのハットと早押しシステムを自作する
有名な某クイズ番組で使用されていたハットと早押しクイズのシステムを、AruduinoとRubyを組み合わせて作った際の記録です。
なぜ作ったのか
同僚の結婚式二次会の余興のためです。Web系のシステムなら明るい自分ですが、こういったハードウェアみたいなのも作ってみたいと思い手をつけてみました。
ハットをつくる
まずはガワとなるハットの作成。以下のサイトを参考にさせてもらいました。
mechatro-life.com
サイトでは0.5mmのアルミ板を使っていますが、0.2mmのものを使用しました。
理由は単純で近くのホームセンターにはこの厚さしか売っていなかったためです。
ただ、この厚さでも十分の強度が保てました。サイズは400mmx600mm。
手順に倣い、まずは型の作成。寸法はわからないので勘です。
その後は
外側の部分
↓
蓋部分
↓
つば部分
の順で切り抜き、それぞれをくっつけます。
接着の方法は「ガムテープ」です。普通は接着剤なんでしょうけど、買うの忘れてたので、、
あと、塗装するしいいっかなーと。(塗装してもガムテ部分が目立ったんですけどね
そして、スプレーで塗装して、乾いたら星の形に切り抜いた厚紙を貼って完了。
ボタンのスイッチ
発案者の意向で、最も重要視してこだわったのはスイッチ部分。
マイクロスイッチの中から、押した感覚が気持ちがよく、ボタンに色がついているタイプを選びました。
(実際は赤と緑のボタン)
サーボモーターでポップアップ
次に重要なのが、ボタンを押した時に「?」マークが起き上がる仕組み。
ぬるっと起き上がると多少の残念感が発生してしまうため、機敏な動きが求められます。
ただし、機敏さを求めて大きいにすると、ハットの上に乗せると重くなって被りにくくなるので、ある程度の小ささは必要。
いろいろ悩んだ挙句、選んだものはサーボモーター「SG92R」にしました。
akizukidenshi.com
パワーが不安でしたが、思いの外機敏に動いてくれました。
スイッチとポップアップの連携
このシステムを実現するための要件は、
・ボタンを押した時にポップアップする
・ボタンを押した時に音を鳴らす
・片方がポップアップしているとき、もう片方を押されても反応しないようにする
・何らかのきっかけでボップアップを元に戻す
・「正解」と「間違い」と「シンキングタイム」の時、音を鳴らす
です。
ボタンを押してポップアップするだけならArduino単体でいけますが、音を鳴らすのをどうするか。
いろいろ方法を考えましたが、もっともコストが低いやり方としてArduinoとPCを繋ぎ、PC側はRubyを使ったプログラムで連携させました。
Arduino側
・ボタンを押したら、その情報をシリアルポートに書き込む
・ボタンを押したらサーボモーターを90度回転させる
・片方がポップアップしていたらもう片方は反応させない
・シリアルポートにリセット情報があれば、サーボモーターを元に戻す
PC(Ruby)側
・シリアルポートを読み込み、ボタンを押された情報があればスピーカーから音を鳴らす
・キーボード入力を検知し、「正解」「間違い」「シンキングタイム」用の音を鳴らす
・キーボード入力を検知し、シリアルポートにリセット情報を書き込む
完成
まとめ
課題としては、スイッチやモータとArduinoをいかに簡単に繋げるか。各パーツ、+と-とコントローラーの3つのケーブルがあるため、(スイッチ2+モーター2) x 3 = 12本のケーブルとなり、セットアップするのが地味に大変。
また、ピンを固定していないため少しでも強く引っ張ると外れるので、はんだ付けをしないといけません。
とはいえ、見てくれは雑な感じですが思いの外周りの反応がよくて嬉しかったです。
仕事
やりたかったこととは
参加型デザインワークショップの振り返り
UX Fukuoka vol.14 で実施。
「参加型デザイン」。ワークショップの中身はvol.9と同様だが、ステークホルダーが参加する参加型デザイン。
■HCDプロセスと参加型デザインプロセス
参加型デザインは、異なる専門性を持った人が集まってデザイン思考のプロセスに参加する。
考えが偏らない。
ただ、利害関係を意識してしまうと萎縮するという可能性もある。
サービス関係者には直接言いづらい。
この時のWSでは、それを極力避けるため初めは素性を隠していた。
カスタマージャーニーマップワークショップの振り返り
UX Fukuoka vol.9で開催。
■定量的調査
収集したデータを数値化することを目的とした調査。
世論調査や実態調査など数字がはっきりと表れるものが該当。
作成者が予め想定した質問や回答になる傾向があるので、対象者の潜在的な想いは表れにくい。
■定性的調査
行動や言動、見たままの状態や印象を、写真や文章など数値化できない形で収集することを目的とした調査。潜在的な欲求や要望を汲み取れる可能性があるが、その引き出し方は一定の技術が必要。
定量的調査は、あくまで「提供者」が考えた項目を、提供者の主観で決めた数値でサンプルを集める。
よく見るアンケートでは
例)「サービスの内容について教えてください」
1)とても悪い 2)悪い 3)ふつう 4)良い 5)とても良い
仮に1)が多数を占めても、傾向はわかるが解決策はわからない。また、逆に4)が多数を占めても、何が良いのかわからず、実は潜在的な欠陥を持っているのかもしれない。
それを補うため、上の例に続けて
「その理由について教えてください」
という項目があったりする。
定量と定性のハイブリッドみたいな。
ただ、この定性的調査は扱いが大変。まず、例の場合だと、書いてくれない人が多い。また、ウソを書く可能性もある。正確にはウソじゃないが、言語化という過程において本質的なことからいくつか欠落が生じて伝えたいことが伝わらない可能性もある。さらに、時間が経つと忘れる。
従って、そのようなアンケートに代わる、ユーザーの本質が引き出せるような調査手法が求められる。
シャドーイング
エスノグラフィ
フォトエッセイ
フォトダイアリー
半構造化インタビュー
など
シャドーイングは、いわゆるストーカーになって行動を観察する。外的な行動のみでは想像の域を出ないので、その場でなぜそのような行動を行ったのかを聞くことで内的な理解ができる。
一度、外的な行動のみの観察を行ったことがあるが、今思えば、それでは潜在的な要求を取り違えているかもと思った。
今回のWSでは、疑問に思ったことは即座にインタビューを行い、理解を深めていった。
上の中で一番効果があるのはエスノグラフィだと思われる。
エスノグラフィは、もともとは文化人類学、社会学の用語。集団や社会の様式を感覚的・視覚的に理解する。相手のことを知りたければ、まずは自分が相手と同じ境遇の中に入る、ということ。
ただ、これをビジネスでやろうと思うと、ユーザーの協力や多少の費用は必要になってくると思う。
フォト〜は、やったことないので、効果はよくわからない。
半構造化インタビューは、臨機応変に質問内容を変えていくらしいが、結構大変な技術だと思う。
■カスタマージャーニーマップ
いかに定性調査を行ったところで、それを視覚化しなければ要求は埋もれてしまう。
調査内容をビジュアルをもってわかりやすくする手法として、カスタマージャーニーマップがある。
ちなみに、これは「サービス」には有効だが、サイト分析には不適格らしい。
これらは情報デザインの一部なんだろうな。
情報を整理するということ。膨大な情報量に埋もれてしまわないよう、一つ一つの要素を洗い出して重大な情報を見逃さない。