A Life Less Ordinary

Webエンジニアのポエム

福岡UX勉強会(仮)第二回の感想

あれからすっかり日が経ってしまいましたが、まとめたいと思います。

思い立って立ち上げたUX勉強会も第二回。
産声上げたばかりのルーキーに早くもビッグチャンスが訪れました。

主にHCDプロセスデザインを研究されている浅野先生という方が福岡に来られるということで、この福岡UX勉強会にて講義とワークショップを開いてくださることになったのです!


第二回勉強会
9/4(火)19:00〜
AIPカフェ


講師:浅野智 先生
http://asanoken.jugem.jp/
情報デザイン研究室



講義スタート


全2時間のうち、1時間半ほどは講義でした。
できる限りメモは取ったのですが、断片的なものが多いため全部は書けません。
一部だけ、ちょっと、覚えてる限りの内容を書きます。


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浅野先生です。わざわざありがとうございました!
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前回よりも多くの人に来ていただきました



目的を見失うな


いきなり結論みたいな見出しですが、デザインにしろシステムにしろ、これが真理なのかなぁと思います。
というのも、講義の冒頭で何のために製品を作るのかというような問いがあって、
「橋をデザインするのではなく、川を渡るシステムを作れ」
というフレーズも紹介されたのですが、ユーザーの目的は橋を使うことではなく、川を渡ることですから、いつの間にか目的が変わらないよう、気をつけないといけません。
先生の言葉を借りるなら、橋じゃなくても船で渡れるわけですから。そっちがメリット大きいのなら橋に固執する必要はないですね。


また、デザイナーも多様化してきて、ユーザーの欲求とやメディア媒体もどんどん変わってきているけれど、「モノ」は変わっても「コト」は変わらない。一昔前はガラケーがシェアを占めていたけど、現在はスマホのシェアが勢いを増し、スマホ対応のサービス提供が急務みたいな感があるけれど、デバイスが変わってもユーザーの欲求は変わらないので、そこは見失わないように、というようなお話もありました。


ん〜。いや、もちろんなんですが、油断すれば見失ってしまいそう。。。



全てのサービスはUXを目指す


話はUXへのアプローチになり、現在は様々な手法が存在しているとのこと。
その手法の中でも、ISO13407として制定された人間中心設計を紹介いただきました。
ざっくりのフローとしては、

ユーザー調査 → ペルソナ → 情報のモデル化 → ユーザー評価

という流れです。

それぞれの内容を駆け足で説明されてましたが、こういう手法を取り入れている企業もあるんですね。
たぶん、中央の、大きい企業はやっているのかなーと思いますが、自分としても、まずはワークショップをもって体験したいと強く感じました。とくにユーザー調査なんていうのは、なかなか業務でもできそうにないですしね。
また、先生も「ユーザー調査が肝」とおっしゃってました。
構造化インタビューや非構造化インタビュー、という、聞いた事あるような無いような手法もやってみたいものです。




ワークショップ


各手法の説明やペルソナ作りは難しい、などという話があったあと、いよいよワークショップが始まりました。

ワークショップその1は、「自分がよいと思う扇風機のスケッチをする」という、ちょっとアバウトなもの。
何をもって「よい」とするか難しいですね。

もはやダイソンの羽根なし扇風機しか思いつかなかった自分は、苦し紛れに30年前ぐらいに流行ったであろう古い扇風機の絵を描きました。

理由としては、このようにボタンが大きい方が足の指で操作できるから、というものぐさな極まりない考えのもとでした。
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※イメージ写真

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こういう時って、他人の作品はものすんごく良く見える。いや、実際いいものばかりでしたが。


ワークショップその2は、「家庭で心地よい風を楽しむ生活のシーンを考える」というもの。
「心地よい」という具体的な感情に対するアプローチで、その1よりも考えやすかったです。
そして、ワークショップその3は、その2のスケッチをするというもの。

このように、2→3という流れを作ることが、いい製品を作るための重要なフローであることを実感しました。

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ワークショップにおける狙い




まとめ


駆け足で先生の講義は進みましたが、先生も仰ってたように、よりよい製品づくりを目指すためには何と言っても、講義の中で出てきたあらゆる手法をやってみる・試してみることに尽きるかなと思います。
せっかくの有り難い講義でしたので、これを聞くだけで終わらすのはもったいない。
それだけでは知識の定着にならないので、今後も、この勉強会でワークショップ等を行っていこうと思います。

という、特にハウツーが詰まったエントリーにはなってませんが、こんな感じの第二回でした。




ちょっと脱線した話


準備のために割と早く会場に行ったのですが、既に浅野先生はお越しになっていました。
同じく早く来ておられた金内さんと一緒に雑談したのですが、全国を行脚されている先生だけあって、各地域の特色の話になりました。
その中で、名古屋がWebの勉強に関して熱心だということを聞いたんですが、そこに4年住んでた自分にとっては意外でした。
名古屋は言わずと知れた工業の街なんで、Web系制作に関してはそこまで盛んではないと思ってたんですが、小さい制作会社が数多くあり、寄り合っての意見交換が盛んとのことでした。あと、デザイン系の学校も多いので必然的にデザイナーも多いとか。
関数型の街だと言われたり、Web制作も盛んだと言われたり、4年ごときじゃあの街はわかりゃーせん。