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Webエンジニアのポエム

UX Fukuoka vol.9 まとめ

5月12日(日)に、UX Fukuoka vol.9を開催しました。
そのまとめと気づきです。
http://www.zusaar.com/event/670004


勉強会の構成


今回は、恐らく福岡では初めての丸一日かけてのワークショップでした。
初めの1時間が講義で、残りは全てフィールドワークなりグループ作業といったワークショップです。
かなりハードですが、その分得るものは大きかったと思います。


講師の浅野先生


昨年12月のワークショップに続き、講師を務めていただきました。
前日のFutureSync vol.3から連続登板というバイタリティー溢れる方です。
「UXの伝道師」と紹介させていただきました(^^)


勉強会のゴール


自分の目的としては、サービスを提供する上でユーザーのニーズを汲み取り、それを解決するヒントなり方法なりを得たいという思いがありました。
参加者の皆さんも、遠からずそのような思いだったのではないでしょうか。


講義


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冒頭はUXに関する、とくにエスノグラフィについての講義でした。
ユーザーは、インタビューやアンケートでは「嘘をつく」可能性がある、と。
行動フローに基づかないと分からない事が多く、本質を探るには観察は有効だとおっしゃってました。
そして、カスタマージャーニーマップという、ユーザーの行動フローや心情を可視化する手段を説明いただきました。
その後、実際に行うフィールドワークの説明があり、11時から4グループに分かれ福岡の街に散らばって行きました。


フィールドワークスタート


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テーマは
「東京からの観光客に"裏福岡"を案内する」
というもの。
案内者(1名)・観光客(リードユーザー、2名)という役割を決め演じてもらい、残りの人はそれを観察します。
案内者と観光客は役になりきり最初に決めた設定で街を観光する、そして、観察者は時折被験者に質問したり、行動をチェックし書き留めて行く、という流れです。
演者はいかに自然に振る舞うか、また、観光客役の人には思ったことを口に出す行動発話法をやってもらう、など、上手く行うためのポイントが数々あります。
自分が同行したグループは、案内した店が閉まっているというハプニングがありましたが、そういったエラーもユーザーの本質が表れる重要なポイントです。

3時間かけてフィールドワークを行いました。


カスタマージャーニーマップ作成


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戻ってきたら、作成のポイントを教えていただき、カスタマージャーニーマップの作成を開始しました。
「電車に乗った」「食事をした」などの明確な出来事、タッチポイントを洗い出し、ユーザーの行動一つ一つをポストイットに書き出して貼っていきます。
ポストイットは、思考が具現化され、さらに自由に移動もできる便利な道具です。
さらに、行動や心情をもとに心理曲線を描き、それぞれの問題点に対する改善点を考えます。


各チームの発表


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3時間かけて作成が終わったら発表です。
今回は、12月のワークショップに参加していただいた方が各チームに入るようにしたので、あまり戸惑う事無くできていたように感じます。


参加者によるフィードバック


講師:浅野先生
http://asanoken.jugem.jp/?eid=2642
http://asanoken.jugem.jp/?eid=2644

花田さん
http://nobkz.hatenadiary.jp/entry/2013/05/13/015531

togetter
http://togetter.com/li/501912

その他、facebookのグループにフィードバックしてくださった方も多数います。
ありがとうございました!


自分の感想


と、駆け足で振り返ってきましたが、気付いた点が2つあります。


福岡でも有料勉強会をやれないことはない(のかな)


今回の勉強会の参加費4000円は、福岡では割と高額の分類だと思います。
無料の勉強会がスタンダードな福岡で、いくらUXが注目を集めてるといえ人が集まるかかなり不安でしたが、蓋を開けてみたら予想を超えた人数でした。
浅野先生の知名度やUXへの関心の高さがうかがえますが、福岡でも有料でやれるんだなと、ある種の測定ができた勉強会でした。
ただ、先生も「量と料金はあまり関係がない」とおっしゃってましたし、その辺の感覚はまだまだ掴めていません。


勉強会を行うこと自体、UXの勉強になっている


勉強会も一つのサービスと考えると、自分は図らずもUXを考えており、いかにいいUXを参加者に与えるかに注力していました。
まだ、顧客満足度は高くないと思いますが、勉強会を行うこと=UXの勉強と気付いたとき、究極の勉強法を実践しているのではないかと、我ながら思いました。すみません、この下りはあまりいらなかったです。



さいごに


参加者の分布を見ると、プログラマーや営業、ディレクターにデザイナー、学生さんなど、幅広い職種の方に来ていただきました。UXを考える人にもはや垣根はなく、誰しもが考えるべき時代になってきたのかなと思います。
九州の地では、中央に比べてUXの勉強がしにくいですが、少しでも興味を持たれたかたは、次回以降も参加いただければと思います。



浅野先生、参加者のみなさま、ありがとうございました。